林研究室
研究紹介
拡張現実を用いた
音声出力コミュニケーションエイドVCAN/ARの開発と評価

キーワード:AAC(拡大・代替コミュニケーション),VOCA(音声出力コミュニケーションエイド),コミュニケーション障がい,AR(拡張現実),3DCG

 自閉症児は、一般に言語獲得が遅れるため言語訓練を必要とする。しかし、共同注意が困難であるため、指導者が提示する教材に興味を維持できないという問題がある。そこで本研究室では、児童の興味を惹きやすい訓練教材の開発を目的として、拡張現実を応用した音声出力コミュニケーションエイドVCAN/ARを開発してきた。 本システムは、利用者の前に配置したディスプレイに、Webカメラで撮影したマーカと利用者をリアルタイム表示し(図1)、ひとつのマーカを利用者が手で隠したとき、それに対応する音声を出力すると同時にその上にシンボルを3次元重畳表示する。先行研究から、拡張現実を用いた視覚刺激に児童が興味を示す可能性が示唆された。 さらに興味を惹くために、昨年度は動画に対するヒトの知覚・認知特性に着目し、VCAN/ARに3次元動画シンボル(図2)を導入・評価した。 今後は、被験者を増やすとともに、同時使用できるマーカの数を増やし、語句を追加する予定である。

(文責:大島航太郎)



ARマーカ(画像提供:Droplet)
VCAN/AR外観


VCAN/ARの使用風景
3次元動画シンボル


研究発表(口頭発表、論文)

1)近松直弘,林豊彦,入山満恵子,青木さつき:拡張現実の音声出力コミュニケーションエイドへの応用,第68回福祉情報工学研究会,06/13-14/2013,新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」,新潟市.抄録:信学技報,Vol.113(76),WIT2013-17,pp.31-36,2013-06.
2)近松直弘,林豊彦,入山満恵子,青木さつき,乾浩明:音声出力コミュニケーションエイドVCAN/ARの拡張現実に対する利用者の興味,第76回福祉情報工学研究会,12/11/2014,産業技術総合研究所 臨海副都心センター,東京都江東区.抄録:信学技報,Vol.114(357),WIT2014-62,pp.35-40,2014-12.
3)大島航太郎,林豊彦,入山満恵子,青木さつき,青木高光,竹内奏子:音声出力コミュニケーションエイドVCAN/ARの3次元動画シンボルに対する利用者の興味,第24回ライフサポート学会フロンティア講演会,3/5-6/2015,東京電機大学東京千住キャンパス,東京都.第24回ライフサポート学会フロンティア講演会予稿集,p.107,2015-03.




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