コンピュータシュミレーションによる肩関節の運動解析 |
キーワード:肩関節,運動解析,シミュレーション,腱板損傷
肩の筋肉は,外側のOuter Muscle と内側のInner Muscleの二群に大きく分けられる.前者には,三角筋と大円筋の2つがあり,後者には,棘上筋,棘下筋,肩甲下筋,小円筋の4つがある.そしてこの4筋の上腕停止部は,腱板と呼ばれている.肩の疾患のひとつに,腱板の筋が断裂する「腱板損傷」がある.この損傷が起きると,肩運動時における筋群の活動バランスが変化すると考えられている.しかし,腱板筋群は身体の深部にあるため,その筋活動は計測が困難である.そこで,肩関節の筋骨格モデルを用いて,それら筋の筋力を推定する方法が採られてきた.林研究室でも,肩甲骨の運動を含む精密なモデルを独自に開発し,筋力を推定してきた.本研究では,このモデルを用いて,腱板損傷時における肩関節の筋活動を推定することにより, 断裂していない筋の代償的な活動様相を明らかにすることを目指している.
(文責:木下直紀)

肩関節のコンピュータモデル
研究発表(口頭発表、論文)
1) 木下直紀,林豊彦,田中洋,二宮裕樹,駒井正彦,信原克哉:筋骨格モデルを用いた上腕拳上における肩関節筋力の推定 −三角筋筋電図との比較による検討−,第33回バイオメカニズム学術講演会,12/15-16/2012,東北大学医学部艮陵会館,宮城県.抄録:第33回バイオメカニズム学術講演会SOBIM2012予稿集,pp. 153-156,2012-12.
2) Naoki KINOSHITA, Toyohiko HAYASHI, Yoshinobu MAEDA, Tetsuya WATANABE,
Hiroshi TANAKA, Hiroki NINOMIYA, Masahiko KOMAI, Katsuya NOBUHARA: A Musculoskeletal
Model-Based Estimation of Shoulder Muscle Forces for Elevating the Upper
Arm with Rotator Cuff Tears , International Symposium Fusion Tech 2011
DALIAN, 12/16/2011
3) 木下直紀,林豊彦,前田義信,渡辺哲也,田中洋,二宮裕樹,駒井正彦,信原克哉:肩間接筋骨格モデルを用いた腱板損傷時における上腕挙上筋力の推定,
MEとバイオサイバネティックス研究会,2011-06-17
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